2013-12-31

チェリーのテレビボード納品

昨日、今年最後の納品を終えました。

ギリギリまで仕事出来たことは、工房をたちあげた2年前を思うとありがたいのですが、
最後は少しバタバタしてしまいました。
来年はもう少し余裕を持って仕事したいものです。

それらの年末に納品した家具たちは少しずつここで紹介していきたいと思います。

まず今回は、ブラックチェリーのテレビボード。



角は留ですっきりと。木目も繋がっています。



家具と床の間に空間をとることで、すっきりと部屋が広く見えるように心がけました。

幅は170cmあります。(テレビのサイズは46インチです)



最後に、今年は皆様のおかげでとても良い一年を過ごすことができました。
ありがとうございました。

2014年もアオゾラカグシキ會社をどうぞよろしくお願いします。


2013-12-28

飾り棚納品

本日は今年最後のギャラリーの営業日です。

とても、いい天気です。
ギャラリーには冬のやわらかな日差しが降り注いでいます。

「終わりよければすべてよし」という考え方は好きです。


さて、先日ブラックチェリーの飾り棚をお届けしてきました。

飾り棚をデザインするのはけっこう難しく、
飾るのものが美しく見えるのが一番良いのですが、
あんまり主張しすぎない程度に飾り棚それ自体も綺麗に見えるといいな、と思っています。

今回は飾るものを事前に見せていただいていたので、
それに合わせて、少しやわらかなデザインにしました。



収納部分は下にぎゅっとまとめてみました。

左が引き戸で、右が引出しです。


ああ、飾り棚は難しいけど愉しいな。

2013-12-21

年末年始のお休み

年内:12/28(土)17:00まで、
年始:1/16(木)13:00より営業致します。

なお、12/23(月・祝)は納品のためお休みとさせて頂きます。

…でも、年末年始も工房にいますので家具をご覧になりたい方は事前に連絡してください。


さて、こちらは納品前の家具たち。


こうして少しずつ空間に馴染んでいく感じと、家具から聞こえてくる息づかいが好きです。


2013-12-07

チェリーの壁掛け飾り棚

先日、壁に掛ける飾り棚を納品しました。

無事に壁に取り付けることが出来ました。こういう作業は何回やっても緊張します。



後かたづけをしている間にお客様がクリスマス小物を飾りつけていました。

賑やかなのに何処か気品のある空間が出来上がっていて、
とても愉しくて、穏やかな気持ちになりました。


こうして木の家具を届けて、形にならないけれど確かなものをいつも頂いて帰ります。


2013-11-24

壁面本棚納品

先日、上下2分割の大きな壁面本棚を納品してきました。

この本棚のご相談を最初に受けたのは一年ほど前のことです。
もともと本が好きなのでとても嬉しいお話でしたが、同時にいろんな課題が思い浮かびました。

それだけに一年間という時間をくださったのはありがたく、
日々の家具製作の仕事をしながら、
いろんな気づきや思いつきを少しずつ積み重ねて、
縦糸に横糸を織り込んでいくように、目標に向かって進んで行けた一年でした。

そしてそれがこうして形になって、無事にお客様に届けられたので、
本当に良かったです。


一番上の段は、はね上げ扉になっていて、このようにして使うことも出来ます。


とても大きい家具なので、耐震補強もしっかりとしました。


大きな木の家具は、とても暖かくて、何処か潔いと思いました。



2013-11-11

あれから2年

2年前の今日は朝から雨でした。そしてその日、お客さんは一人も来ませんでした。

せっかく「アオゾラカグシキ會社」という名前を付けたのに、
記念すべきギャラリーオープン1日目はそんなふうに始まりました。

あれから2年。

この場所に種をまくことからはじめて、ようやく少しずつ芽が出てきたような気がします。

「町の家具屋」という名前の種。

世界の何処へでも、行くことや繋がることができることが少しも便利だとは思えずに、
自分の手の届く範囲で、手に触れてもらえる方法でやりたかったのです。

昨日、近所のお客様に歩いてウォルナットのアームチェアを届けました。
椅子を抱えて資料館通りを歩きながらふと、
芽が出始めているのを感じ、自分にはこのやり方が合っていると思いました。

たくさんのお客様に支えてもらった2年間でした。

ほんとうに感謝です。

そしてそれにはいい家具を作ることで返していくしかありません。

さて、先日無事に上下2分割の大きな壁面収納家具の納品を終えました。
2年目の区切りを付ける自分にとっても大きな仕事でした。


アオゾラレター次回予告「アオゾラカグ史上最大の作戦(仮)」乞うご期待!


2013-10-26

小さなスツールと大きな本棚

先日、床座り用スツールが完成し、お客様にお渡ししました。

「こんなものがあったらいいな」を形にするのは、
ちょっとしたものでもけっこう時間と手間がかかるのですが、
お客様に手渡すときは、とてもワクワクします。


そして、小さな家具のあとは、作業台からはみ出すほどの大きな本棚の製作。

今回の本棚はお客様のご要望で背板も無垢材なので、
チェリーの板を一枚一枚並べていきます。

一枚の板を薄く割って使うので、場所によってブックマッチになるところもあり、
(横並びの2枚の板の木目が左右対称になること)
これだけの木目が正面に並ぶのを想像すると、胸が高まります。

素材感が全面に出る本棚。なんだかとても格好良くなりそうです。





2013-10-09

本棚納品

お仕事がら沢山の本をお持ちのお客様。

「2台並べて壁面本棚のように」とか、「棚は動かすと見た目が崩れるので固定式に」とか
「引き出しには文庫本を収納できたらいい」とか…

もはやどちらが提案したのかわからない、本と家具好きのお客様との対話を経て、

無事、本棚とテレビ台をお届けすることが出来ました。





引き出しの前板には、広くて長い一枚のチェリー材を使うことができました。
写真ではわかりづらいのですが、上下左右に木目が繋がっています。

そして引き出しに使った取っ手は特注で真鍮作家さんに作って頂きました。

10年後、ブラックチェリーと一緒にどう変化していくのか、とても愉しみです。




後日、お客様からメールと写真をいただきました。
とても綺麗に、ぎっしり、可愛く収納されていて、思わず「おお!」と嬉しくなりました。




こんなふうに使ってもらえたら、本や木もきっと喜んでいる、に違いない。





2013-10-02

お休みのお知らせ

明日、10月3日(木)、4日(金)はギャラリーをお休みとさせていただきます。


只今、床座り用スツール製作中。




2013-09-29

ブラックチェリーのベンチ納品

風が気持ちのよい季節になりました。

そして『風を待つベンチ』がお客様の待つ家にそれぞれ旅立って行きました。


こちらは半年前にお届けしたダイニングテーブルに合わせました。

すでにあるテーブルも椅子も部屋に良く馴染んでいて、
そんな姿に再会できるのも、ささやかな喜びでした。



次に、漆喰の壁と無垢の杉のフローリングの新築の家にお届けしました。
自然素材に囲まれて、とても気持よさそうでした。



丁寧に暮らす、とか、シンプルに暮らす、という言葉に振り回されずに、

物を大事に選び、それを大事に使い続けることを、
そしてそんなお客様の気持に答えることを、大切にしたいなあ。



2013-09-20

清澄白河の焙煎珈琲屋

暑かった日々も少しずつ穏やかになり、過ごしやすくなってきました。

昨夜は中秋の名月。

まるでご褒美のような、綺麗な満月でした。


さて、この清澄白河界隈もここ10年で変わってきた、という話を耳にします。
そんな兆しのある場所で仕事ができるのは嬉しいことです。

そして最近、ご近所に自家焙煎珈琲屋さんが開店したのでご紹介します。


「ARISE COFFEE ROASTERS」さん

店主、林さんは以前、The Cream of the Crop Coffee 清澄白河ファクトリーにいた、
とても気さくで、高い技術を持った方です。


資料館通りを右折して、工房のある路地に入らずにそのまま150mほど歩くと、あります。
豆の販売はもちろん、珈琲のテイクアウトも出来ます。


珈琲と文庫本を持って近くの公園でのんびり、ていうのも、いいなあ。


2013-09-11

真鍮の取っ手

数日前から打ち合わせを重ねてきた真鍮の取っ手が届きました。

真鍮の持つ素材感がとても好きで、いつか使いたいと思っていました。

でも既成品のものは必要以上につやつやしていたり、ごてごてしていたりするので、
今回、思い切って真鍮作家さんにオーダーで作って頂きました。

これを、今製作中のブラックチェリーの本棚に取り付けます。


なんかすごく良くなりそうな気がします。



2013-08-31

チェリーの椅子

以前に愛知県のカフェにお届けした椅子。

今回はブラックチェリーで製作し、
以前テーブルとベンチを購入して頂いたお客様の家にお届けしてきました。


この椅子は、背もたれの木目がとても綺麗で、

いくら眺めても見飽きません。


今日で8月が終わります。

今年の夏は暑かったなあ。


2013-08-17

麦わら帽子を持って町へ出よう

先日、玄関に壁付けする帽子掛けの依頼を受けました。

そして、長年温めていたシェーカー家具のリデザインのペグボードをご提案し、
玄関と部屋をつなぐ一間ほどの廊下の壁面に取り付けてきました。


素材はベースにブラックチェリーを使い、ウォルナットのペグを組み合わせました。

「美は有用性に宿る」

シェーカー家具が持つ理念をそのまま思い浮かびます。

それにしても、お客様が早速掛けたものがとても用途にぴったりで…。
麦わら帽子を手に取って、そのまま出かけて行きたくなりました(笑)。

2013-08-10

テーブルのメンテナンス

これはなんでしょう?


答えは…


ランプシェードの土台でした。
こういう小さなこともこつこつと(むしろいつもよりも愉しんで)やっております。

そして、半年前にお届けしたダイニングテーブルのメンテナンスをしました。

オイルフィニッシュはとてもおすすめできる塗装方法なのですが、
表面に塗膜を作らないため傷がつきやすく水滴によるしみにも弱いという欠点があります。

そこで、テーブルをお使いのお客様には定期的なメンテナンス(オイルの再塗布)
をお勧めしています。

アオゾラカグシキ會社でダイニングテーブルを買って頂いた場合には、
半年後に無償でメンテナンスに伺うことにしています。


天板についた傷やよごれが程よく取れてツヤがもどりました。


手をかけて使われ続ける道具は美しくて、尊い。

このテーブルもそんなふうに育っていってくれたら嬉しいなあ。


2013-08-03

材料入荷

新しく材料を入荷しました。

樹種はアメリカンブラックチェリー。ここでメインで使用している材料です。

この先、たくさん使う予定があるので、思い切ってまとめて買いました。
だから今、工房はたくさんの木材に囲まれています。


この木が、何十年先もそばに寄り添い続ける家具となります。

その使命感を思うと、
ああ、ドキドキが止まりません。

2013-07-30

2年越しで…

ようやく揃いました。

今回お届けした3脚を加えて、5脚の椅子が喫茶店のカウンターに並びました。

ウォルナットの足置きのあるカウンターチェアで、背に珈琲豆をデザインしました。


ここに来るといつも、「一期一会」の言葉を思い浮かべます。

豆の選別や焙煎、一杯ずつネルで淹れる店主の手元や
そのひとつひとつの動作を見ながら、
その丁寧さや誠実さに、一度きりのもてなしの心を感じます。

そして、そういうふうに仕事をしたい、といつもひそかに思います。


「COFFEE & ROASTER two-three」
下高井戸駅から徒歩一分。


2013-07-23

3年目になりました

會社をはじめて今日でまる2年が経ちました。

正確には2年と3日が経ったのですが、それにしてもたくさんの人たちの支えで、
どうにかここまでやって来られました。

本当にありがとうございました。

何故だか、ここに集まってくださるお客様は温かくて、
それだけでもう、ここを作って良かった、と最近思っています。

そして、2年の区切りとして工房を整理し、
自分へのご褒美として新しい機械を買いました。


あまりにも精度良く切れるので、嬉しくてガリガリ君を買いました。

2013-07-14

薪と木くず

連日暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

工房も…かなりの暑さです。
あんまり暑いので少しずつ工房を整理していると、
かなり端材が溜まっていることに、
そして、徐々に作業スペースを侵食していることに気づきました。

以前働いていた工房では薪ストーブに使ったりしていましたが、今の工房にはありませんので

有効利用していただけるどなたか、差し上げまーす。


まずは、木っ端です。


サイズはバラバラです。
バーベキューの薪として、あるいは冬の薪ストーブの燃料としてお使い頂けます。
木の小物や積み木には細かすぎるため使えないと思います。


次は木くずです。


以前働いていた工房では近所の農家さんに引き取ってもらっていました。
牛ふんなどに混ぜて堆肥を作ったり畑にそのまま撒いたりして使われていました。


興味のある方は工房のほうまでご連絡下さい。
なお、工房まで引き取りに来て頂ける方に限ります。すいません、車が無いものですから。


そして、整理して広くした作業スペースに、新しい機械を導入する予定です。
ああ、楽しみだなあ。

そのお金でクーラーを買えたなあ、というのは、まあ、置いておこう。



2013-06-29

町の家具屋

先日、ブラックチェリーのダイニングテーブルを納品してきました。

今回のお客様は(も!)ご近所で、食卓としてだけでなくパソコンを置いて仕事にも使えるように
と事前にご自宅にお伺いしてサイズを打ち合わせました。

そして、作業スペースを広くとれてテーブルまわりも広く使えるような
長さ2メートル、幅84センチに落ち着きました。

実際に部屋におさまって、ちょうど良さそうなサイズでほっとしました。



いろいろやりたいことはあるのですが、

ひとりでできることは限られているので優先順位をはっきりとさせたら
地域密着型の家具屋になりつつあるようです。


それはとても良いことなんじゃないかと思っています。


2013-06-22

デザインの指針


先日、建築家であり、家具デザイナーでもある中村好文さんの展示会に行ってきました。


やっぱりいいなあ、中村好文さん。


「こんなものがあったらいいなあ、じゃあ作ろう」

という、言葉にすると簡単なことを、いともたやすく形にして、
そしてそのなかに常識にとらわれないアイデアや昔から伝わる技術をさり気なく組み込み、
なによりも常に使う人のすぐそばに寄り添っている。


遥か遠くにあって、でも絶えずそばに置いている自分のデザインの目標であり指針です。


2013-06-15

愛知県納品2

先日、以前お届けした愛知県のご自宅兼カフェに家具を納品してきました。

お客様と長い時間をかけてひとつひとつサイズを打ち合わせ、
スツール以外の家具は全て図面から書きました。

そして、それほど広くないけれどゆったりとしたとても愛しい空間が出来上がりました。




ひとつの空間にこれだけまとまった家具を作ったのは、
アオゾラカグシキ會社にとって初めての経験でした。

出来るだけ空間に馴染むように、
そしてシンプルだけれど心がわくわくする愉しさがあるように心がけました。

果たしてそれが出来たかどうかわかりませんが、
お客様の表情と窓から差し込む光がご褒美のように思えて

ただ、ほっとしながらしばらくこの光景を眺めました。




2013-06-08

お知らせ


明日、6/9(日)は納品のためお休みとさせて頂きます。

最後に完成した棚付きのベンチ、こちらも併せてお届けしてきます。


2013-06-01

場に馴染むまでのひととき

ようやく完成した椅子8脚と2台のテーブル。


こうしてオイルが乾くのを待ちながら、次第に場に馴染んでいくのを眺めるのは
作り手としてのささやかな喜びです。


ひとつひとつ木によって、あるいは削りかたによって木目の表情がそれぞれ違います。



来週の日曜日にお客様にお届けする予定です。



2013-05-19

大きな樹と木のテーブル

清澄白河とその周辺は公園が多い。

そして、それぞれの公園には大きな樹がゆったりと植えられている気がします。

先日納品に伺ったお宅も、目の前の公園の大きな樹が一望できるマンションでした。


ブラックチェリーのダイニングテーブルと椅子二脚を届けました。

大きな樹が一望できるマンションと、
二人でゆったりと使えるこの大きさを選択したお客様は、

なんだかとても贅沢で、素敵だと思う。



2013-05-11

文房具を木で作る

今回はオーダーで作った木の小物の話です。

まずこちらは、ブラックチェリーのテープカッター。
奥様へのプレゼントだそうです。


喜んでいただけたかなあ。


続いてこちらは、サイズオーダーのウォルナットのカッティングボード。


定番より10センチほど長くてスリムで、パンやチーズを乗せるのだそうです。


大きな家具とは違い、木で作られた小物たちは、
日々の生活にするりと忍び込んで、ひっそりと息づいている、

そんなふうに思えて嬉しい。


それにしても、


文房具を木で作る。ああ、愉しい。


2013-05-06

ウォルナットの椅子

学校にある椅子のような、シンプルなダイニングチェアが出来ました。


ウォルナットという木が持つアンティーク感も加味されて、
とても懐かしい雰囲気の椅子になりました。


後ろから写すとこんな感じです。



学校が特別に楽しかったというわけではなく、
古いものや昔のものは良い、という懐古趣味的価値観があるわけでもないけれど、
こういうデザインが、ただ単に好きなんです。


この椅子を発注してくれたお客様が、別の打ち合わせで来店されて
見てとても喜んでくださいました。

ほっ、と胸をなでおろしました。