アオゾラレター
2012-09-26
椅子の座面を削る
五感を研ぎ澄ます。
鉋の刃が木に(すっ)と入る。
その感覚をキープするよう少しずつ鉋の角度と力の加減を変える。
指先の感覚だけが頼りだ。
最初はゆっくりと、そしてボールが転がり始めるようにだんだんとリズミカルに。
工房に木を削る音だけが響く。
そして艶やかで美しい木目と顔を合わせる。
「木と語る」というのは比喩的な表現だと思っていたけれど
たしかにこの瞬間は木と対話をしている気がします。
2012-09-19
全てはここから始まる
お客様との打ち合わせの後、このような図面をお渡しします。
今回、依頼を受けたのは、喫茶店に置くカウンターチェア。
「丈夫で、軽く」
とのご要望に、部材の太さをミリ単位で突き詰め、
それに見合う仕口を考えてゆく。
とても居心地の良い喫茶店なので、
その親密な空気に自然と寄り添うようなデザインを店主と共に立ち上げました。
案外、自分がデザインする要素があまりないときが、
良いデザインが出来るような気がします。
2012-09-13
座ったり、手紙を書いたり
先日お届けしたチェリー材のローテーブル。
以前、ダイニングテーブルをお作りしたお客様で、
ベンチとしても使えるように、とのご要望でデザインしました。
天板の表面には木目に直交して削りあとを残してあります。
無垢の木ならではのいい表情です。
削りを入れたことで、どことなく文机のような雰囲気が出ました。
この机で「誰かに手紙を書こうかな」と、思っていただけたら、いいなあ。
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